教員・研究者情報 - 金子　信博 | 福島大学

（最終更新日 : 2024-04-25 16:51:34）

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カネコ　ノブヒロ KANEKO Nobuhiro
金子　信博

所属福島大学食農学類生産環境学コース

職種特任教授

研究成果本文へのリンク
福島大学学術機関リポジトリ　FUKURO_フクロウ_

ホームページ
https://nobuhirokaneko.wixsite.com/nobuhiro-kaneko

プロフィール
土は陸上の全ての生命を支えています。私は、これまで土壌の無脊椎動物（ササラダニ、トビムシ、ババヤスデ類、フトミミズ類）の地理分布、生活史、群集構造などについて調べるとともに、それらが土壌微生物や植物とどのような相互作用のもとに物質循環を駆動しているかについて研究してきました。このような研究分野は「土壌生態学」と呼ばれ、2007年に「土壌生態学入門（単著）」、2018年に「土壌生態学（編著）」を出版し、成果の普及にも努めてきました。そして、世界の研究者と地球規模土壌生物多様性イニシアチブ（Global Soil Biodiversity Initiative）という活動を進めています。土の健康を維持するためには、私たちが常識だと思ってきたことを見直す必要があります。たとえば、土を耕すことや雑草を除去することは、土の健康を損ないます。日本で実践されている「不耕起・草生栽培」は、土壌の生物多様性を保全し、土壌の機能を高めるためには理想的な方法であり、各地に試験地を作って土壌の機能だけでなく、農法の改善も行っています。福島第一原子力発電所の事故によって環境中に放出された放射性セシウムは、森林土壌を広く汚染しました。私は、木質チップを林床に敷設して微生物を繁茂させることで除染をする方法を開発しました（特許第6243184号）。この方法は植物を利用した除染の100倍程度の効率があり、森林の利用を継続しながら、除染を進めることが出来ます。普段、私たちは土の生きものを意識しませんが、土の生きものの活動をうまく利用することが、持続可能な農林業には必須です。これからも、持続可能な農林業のために斬新な研究を展開します。

学歴
1988/01/11 (学位取得)	京都大学農学博士
1983/04/01～1985/10/31	農学博士博士中退
1981/04/01～1983/03/31	京都大学農学研究科修士修了
1977/04/01～1981/03/31	京都大学農学部卒業

現在の専門分野
土壌生態学、森林科学

研究テーマ
2017/04/01 2020/03/31	生態系の多機能性を活用した除染農地の土壌再生

著書・論文歴
著書	ミミズの農業改革 (単著) 2023/12/01
著書	ミミズの農業改革　３　ミミズを大切にする農法月刊みすず (単著) 2022/03
著書	ミミズの農業改革　２　なぜ農地にはミミズがいないのか月刊みすず (単著) 2021/12
著書	ミミズの農業改革　１　土、身近なる未知月刊みすず (単著) 2021/09
著書	土壌動物の多様性と機能解析 (共著) 2020/02
全件表示（231件）

学会発表
2023/07/11	「耕さない農業」で農と食と見直す (環境運動のパブリックヒストリーPart3 - 持続可能な環境・コミュニティを自分たちでつくる経験)
2023/07/06	生物多様性と土壌環境：おいしい土はどうやってできる？ (NACS-J市民カレッジ)
2023/06/01	リジェネラティブ農業と土壌の生態系 (ソリダリダード・ジャパン「リジェネラティブ農業」ウェビナー 2023)
2023/04/09	日本の気候風土に適したリジェネラティブ・オーガニック農法とは (リジェネラティブ・オーガニックカンファレンス 2023：解決策としての農業をともに考える)
2023/02/25	土壌生態系の視点から農業の「転換」を考える (第49回日本有機農業研究会)
全件表示（93件）

講師・講演
2022/03/23	有機不耕起栽培の理論と拡大への実践
2021/09/30	「保全農法」の原理とその日本での可能性
2021/03/10	あなたの土と人の健康を守る保全農法
2019/09/02	「土壌」保全農業による持続可能な農業の確立

教育実績

●作成した教科書、教材

2020/02/15	土壌動物の多様性と機能解析
2018/08/25	土壌生態学

社会における活動
2023/02/19	土壌を大切にする再生産可能な農業
2022/10/29 ～ 2022/10/30	放送大学面接講義（神奈川学習センター）
2022/10/01 ～ 2023/03/31	地域サステナビリティ農学概論（茨城大学農学研究科集中講義）
2019/12/12	ミミズ熱帯より温帯好き？

所属学会
	日本森林学会
	日本生態学会
	日本土壌動物学会
	日本土壌肥料学会
	日本土壌微生物学会
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委員会・協会等
2022/04/01 ～ 2023/03/31	林業アカデミーふくしま運営員会委員長